「体温が低下すると免疫力も低下する」このようなことを聞いたことはないでしょうか?
体温と免疫力は深い関係性があり、体温は低下させないほうが健康的と言われています。
今回は、体温と免疫力の関係から体温低下の原因・対策まで解説します。「人よりも体温が低い」「よく体調を崩してしまう」このような人は、この記事を参考にしてください。
体温と免疫力の関係性について
まずは、体温と免疫力の関係性について解説します。
体温と免疫力の関係性
体温が上昇すると血流が促進されるため、白血球が身体の中を活発に流れます。白血球は免疫効果があるため、血流の流れが活発になるほど身体の免疫力が高まるのです。
一般的に健康的な人の体温は、36度〜37度くらいだと言われています。
そして体温が0.5度低下すると、免疫力は35%ほど低下します。平熱が低い人は、体温を低下させないような対策をおこない、免疫力を向上させることが健康の秘訣です。
低体温の人のほうが病気になりやすい
日本人の平熱はだんだん低下してきていて、最近では平熱が35度台の人が増加しています。実際、50年前の日本人の平熱は36.9度であったのに対し、現在の日本人の平熱は36.2度です。
そして低体温の人は血流が悪く、免疫力が低下してしまうため、平熱が高い人よりも病気になりやすくなっています。
例えば、免疫力が低下することで発症する病気としてガンが上げられます。
ガン細胞は人間の身体の中で毎日5000個できているのですが、そのたびに免疫細胞がガン細胞を死滅させています。
しかし免疫力が低下して免疫細胞がガン細胞を死滅できなくなると、ガン細胞がどんどん増えて最終的にガンになってしまうのです。
またガン細胞は、体温が35度台のときが1番増殖しやすいと言われています。
低体温の人はガンになりやすく、ガンになったら悪化しやすいということです。体温を高めて免疫力を低下させないことが、ガンなどの病気を予防し健康を維持する方法なのです。
体温が下がる原因とは
体温が下がる大きな原因は、身体の中の酵素が不足することです。
また不規則な生活は酵素の消費量が激しく、身体にある酵素がどんどん失われてしまいます。
つまり低体温を改善するためには、自分の生活習慣を見直して酵素の消費量を抑える必要があるのです。
酵素が失われて体温が低下する主な原因は以下の4つです。
・喫煙
・便秘
・消化に良くない食品
体温が下がる原因をしっかり理解して、低体温にならないように心がけましょう。
飲酒・喫煙をする
お酒を飲むと基礎体温は低下します。
身体の中のアルコールを分解するために、外に熱を放出するためです。
お酒を飲むと身体が熱くなるため、体温が上がると勘違いする人もいますが、熱を一時的に放出しているだけで基礎体温は上がっていません。
実際は、アルコールを分解していくうちに身体が冷えていってしまうのです。
タバコを吸うと身体の体温は低下します。タバコに入っているニコチンが血管を収縮し、血流を悪くするためです。
またニコチンによる血管の収縮は、タバコ1本で2時間続くと言われています。
そのため1日に何本もタバコを吸う人は、常に血管が収縮してしまい、低体温の状態が続いてしまうのです。
そして飲酒も喫煙も大量の酵素を消費します。
そのため過度な飲酒・喫煙を続けていると、低体温だけでなく重大に病気になる危険性があります。病気になる前に、できるだけ自分の意思で控える努力をしてください。
便秘になりやすい
便秘というのは、全身の血流が悪く身体に血液が行き届いていない状態です。
日常的な病気であるため、あまり問題視しない人も多いですが、放っておくとガンなどの重大な病気になる危険性があります。また便秘は冷えだけでなく、むくみやお腹の張りなど身体にさまざまな悪影響を与えます。
慢性的な便秘に悩む人は、まずは体温を上げる努力をしましょう。
消化に良くない食品を食べる
過酸化物質は消化に悪いと言われています。
市販のヨーグルトや牛乳は消化の悪い過酸化物質を含む場合もあるため、しっかり食品を選ばないと逆効果になる可能性があるのです。腸内環境を良くして基礎体温を上げるのであれば、乳酸菌は豆乳ヨーグルトや植物性の発酵食品などから摂取するようにしましょう。
酵素消費を抑えることが体温の低下ために大事
体温の低下を抑えるためには、酵素の消費量を抑えることが重要になります。
酵素の消費量を抑えるための具体的なポイントは以下の3つです。
- 腸内環境を良くする
- 身体を心から温める
- マッサージと適度な運動
この3つを意識して酵素の消費量を抑える努力をしてください。
腸内環境を良くする
1つめは腸内環境の改善です。便秘で腸内環境が悪いと毒素をうまく排出できません。
また便が腸内で長時間留まることによって、便が腐敗し有害なガスを発生させます。
このような症状によって、身体にはさまざまな体調不良を引き起こします。
そして便秘は食物繊維や水分の不足、動物食の撮摂りすぎで腸にストレスがかかることで発症します。
また前述しましたが、乳製品の摂取もよくありません。
腸内環境を良くするためには、「食物繊維を摂る」「乳製品を避ける」「良質な脂肪分を摂る」この3つを意識してください。
身体を心から温める
2つめは身体を温めることです。
体温が高まると、身体の中の酵素が活性化します。
酵素が活性化すれば、少ない量でたくさんの仕事ができるため、結果的に体内の酵素の消費量を抑えることができます。常日頃から身体の温活を意識して、低体温にならないようにしてください。
身体を温める具体的な方法としては、以下のようなものが上げられます。
・冷たい飲み物を控える
・十分な睡眠を取る
・ぬるま湯に長時間浸かる
マッサージと適度な運動
3つめは、マッサージと適度な運動です。
適度な運動は、身体の新陳代謝が促進されて酵素が活性化します。
「適度」の明確な境界線はないですが、運動したあとに軽く汗をかく程度にしましょう。
激しい運動をおこなってしまうと、酵素が活性化されるものの、大量の酵素が消費されてしまうため注意してください。そして運動をしたあとのマッサージも重要です。
マッサージは副交感神経が優位にするため、質の良い睡眠につながります。可能であれば、朝の運動で交感神経を刺激して、夜のマッサージで副交感神経を優位にしましょう。
まとめ
今回は、体温と免疫力の関係から体温低下の原因・対策まで解説しました。基礎体温を上げる大切さがわかっていただけたでしょうか?
熱を毎日測る環境にない人は、自分の平熱をわかっていない人が多いです。平熱は数日間の朝・昼・夜の体温の平均で出すことができます。
まずは自分の平熱を確認したうえで、本記事で紹介した対策を実践するようにしましょう。
【出典】
新谷弘実(2008)「図解 病気にならない生き方」サンマーク出版
※本記事は商品の効果効能を提唱するものではありません