生活習慣改善が健康になる一番の近道?
病気になりにくい体をつくるためには、日々の習慣がとても大切です。
病気になる原因の多くは、遺伝よりも習慣に原因があると言われています。
食生活が乱れているのか、生活習慣が乱れているのか、また食べ方が間違っているのか、あるいはそのすべてが当てはまることもあります。
理想的な生活習慣
植物性の割合を高くする
理想的な食習慣は、動物性の食事を控え、植物性の食事を多くとることです。
新谷弘実医学博士曰く、植物性85%、動物性15%が理想の割合です。
胃腸の負担を考えると、タンパク質はできるだけ植物性で摂り、不足した部分を魚で摂ることが望ましいです。
また食品を選ぶときには、なるべくナチュラルで、フレッシュなものを選びましょう。
そのような食品には「酵素」が含まれているため、消化がスムーズに行われます。
大切なことは、楽しみながら、正しい食事を長く続けていくことです。
腸内環境を整える
酵素は、細胞や腸内細菌から作られます。
食べ物に含まれる酵素は、そのままのかたちで体に吸収・活用されるわけではありません。
酵素は、アミノ酸やペプチドなどにかたちを変えて吸収されます。
腸内細菌には善玉菌と悪玉菌があり、善玉菌は約3000種類もの酵素を作っています。
つまり、腸内環境を善玉菌優勢の環境に整えることで、作られる酵素の量も増えます。
なお、生物が一生の間に作ることができる酵素の総量は決まっているという説があり、その一定量の酵素のことを潜在酵素といいます。
ここまでをまとめますと、「新鮮で非加熱な食物を摂る」ことと「腸内環境を整える」ことで、潜在酵素の保有量が上がるのです。
食物から摂れる酵素が食べ物の消化をサポートすることで、その分体内酵素を節約でき、結果潜在酵素の消耗を防ぐことができます。
酵素の働きを良くするためには、「体を冷やさない」「幸福感を感じる」「規則正しい生活をする」ことなどにも気を付けましょう。
結果的に、潜在酵素の消耗を防ぐことができます。
潜在酵素の消耗を防ぐ
酵素を含む食品を摂ることで、体内の酵素量を増やすことができます。
その一方で、体内の酵素の消費をできるだけ抑えることも大切です。
寝る前は食事を控える
寝る前は、胃に食べ物が残っていないようにしましょう。
胃に食べ物が残ったまま寝ると、胃がもたれ、睡眠の質が悪くなります。
そのため、体の疲れが取りきれなくなってしまいます。
夕食は、寝る5時間前までに済ませるようにしましょう。
できれば午後6時、遅くても7時までに済ませるのが理想です。
また、寝る前の食事は、インシュリンが大量に分泌されるため太りやすくなります。
同時に、胃に食べ物が入っていると、就寝中に食べたものが逆流する恐れもあります。
どうしてもお腹が空いて耐えられないときは、果物を少し食べるといいでしょう。
どうしても夕食が早く摂れないときには、メインの食事を昼食に切り替えたり、早めの夕食を簡単に済ませるなどの工夫をしてみましょう。
アルコールとタバコは摂りすぎない
アルコールとタバコの摂りすぎは厳禁です。
肝臓や肺へのダメージもそうですが、まず新谷弘実医学博士が着目しているのは「毛細血管の収縮」です。
毛細血管が収縮すると細胞に酸素や栄養が補給されなくなる上、老廃物や腐敗物を排泄することもできなくなってしまうからです。
アルコールやタバコは自分の意志でやめれる行為ですので、病気になる前に、長期的な健康維持を意識してみましょう。
仮眠を取る
休息や睡眠は、体にとってとても大切です。
起きて活動するということは、それだけ酵素を消費しているということになります。
ですが、楽な姿勢で休養を取ると、その間さまざまな体の機能も休止します。
たとえ15分の休養でも、それまで多くの活動に使われていた酵素が一気に消費されなくなるため、その分の酵素が疲れた場所の回復やホメオスタシスの機能を活性化させるために使われるようになると考えられます。
そのため、疲れを感じたときには、5分でもいいので休憩や仮眠を取るようにしましょう。
私たちの体では、酵素の生産と消費が絶えず繰り返されています。
休息を取ることで、生産される酵素の量が消費を上回るようになれば、体内酵素に余裕が生まれます。
この余裕を作りだすために、私たちの体は、休息や睡眠を必要としているのではないでしょうか。
適度な運動をする
健康的な生活を送るためには、運動が不可欠です。
しかし、激しい運動をすると、体内に活性酸素(※)が増えてしまいます。
(※活性酸素は殺菌力が強いため、体内で細菌やウイルスを撃退する役割を果たしています。
しかし、活性酸素が体内で増えすぎると、正常な細胞や遺伝子も攻撃してしまういます。)
活性酸素が増えると、それを解毒するために酵素が消費されてしまいます。
そのため、運動を「しすぎ」るのではなく「適度」に行うようにしましょう。
なお、適度の基準は、気持ち良さを感じる程度が理想です。
- 呼吸があまり乱れない
- 楽しく続けられる
- 軽く汗をかく程度に体が温まる
- 心拍数が1分間に90~100ぐらい
適度な運動は、屈伸運動や散歩、ストレッチ、家事などがおすすめです。
屈伸運動は、いつでもどこでもできるので、空き時間があればやってみましょう。
散歩はとてもいい全身運動です。
毎日2~3キロ歩くように心がけましょう。
適度な運動により、高い健康維持効果を期待できます。
体の新陳代謝が活発になると、それに伴い酵素が働くのに必要な補酵素も供給されやすくなり、酵素が活性化します。
さらに、全身の血行が良くなり体温が上がるようになると、酵素の活性化がさらに進みます。
まとめ
健康維持には、日々の習慣がとても重要な役割を果たしています。
日々の小さな積み重ねが、健康につながっているのです。
自分の生活習慣や食生活をもう一度見直し、改善できるところがあれば、まずは、できるところから改善を始めてみましょう。
【出典】
新谷弘実(2005)「病気にならない生き方」サンマーク出版
新谷弘実(2008)「図解 病気にならない生き方」サンマーク出版